お風呂に窓は必要かを考えた結果、無い方がメリットが多いことに気づきました

2018年10月25日

最初にダイワハウスからもらった図面では、お風呂に小さな引違い窓が付いていました。

最終的にはお風呂の窓はつけませんでした。

設計の段階でお風呂に窓が必要なのかをじっくり考えたので、その記録としてまとめてみました。

お風呂に窓をつけるメリット

以下の3つがお風呂に窓を付けた場合の一般的なメリットです。

  • 換気
  • 開放感
  • 採光

まずは、それぞれについて私自身にもメリットがあるのか整理してみます。

換気

換気扇を付けつつ、小さな窓をあけることで換気効率は飛躍的に上がります。

しかし共働きの私達の場合、開けっ放しにできる時間はあまりありません。

窓を開けるということは、締める必要も出てきてしまうので、今までそういう習慣が無かった私達は締め忘れが怖くて開けなくなる気もします。

 

一方で、リクシルでもパナソニックでもシステムバスの換気機能は十分な能力があります。

実際、今まで住んできたアパートでもお風呂の換気扇の能力に不足を感じたことが無いので、換気機能のメリットは感じにくい気がします。

開放感

1坪タイプのお風呂でも窓があるか無いかで開放感に大きな違いがあります。

展示場に行っても、お風呂のコーナーは開放感を感じさせる演出で溢れています。

バスルーム展示場

やっぱり視界が抜けてたり、光が入るのは広さ感覚への影響が大きいんでしょうね。

ところが、

お風呂に入るのは夜です。

夜には窓があることによる開放感を味わうことは出来ません。逆に窓があるのに外が見えないというのは心理的にもストレスになります。

全く視線を気にしなくて済む坪庭が見える窓だったら付けたい気もします。

坪庭の見えるバスルーム

でも、お風呂より庭が明るい状態を作らないと夜に庭を見ることができません。

ちょっとお金がかかりそう・・・。

採光

日中にお風呂に入る時は、小さな窓でも十分な明るさがとれます。

また、時間感覚が持てるので、「昼間からゆっくりお風呂に入っちゃってるよ~」と、ちょっといい気分にもなれるかもしれません。

でも日光にこだわらなければ、

お風呂に付いているライトでも明るさは十分です。

LEDライトはほとんど電力を消費しないので、新築時に窓を付ける価格より、30年照明だけで運用したほうが安上がりになるくらいです。(詳しくは後述)

以上の理由からお風呂の窓の主なメリットである

  • 換気
  • 採光
  • 開放感

については我が家にとって大きなメリットは無いと考えました。

逆に以下のようなデメリットの方が大きかったので、引き続きまとめておきます。

無駄なコストがかかる

日中にお風呂に入る事自体が超レアケースなので、自然光を入れることで照明代が浮くという発想にはなりにくいかもしれませんが、一応計算してみました。

我が家の浴室はリクシルの「アライズ」ですが、照明はダウンライトが2灯付いています。恐らく60型なので消費電力は6.5w程度。

これを元に計算すると30年間の消費電力は

6.5W × 2灯 × 1.5時間(1日あたりの使用時間) × 365日 × 30年 

213,525Wh

我が家は東京ガスから電気を買っているのでその単価で電気料金を計算すると

213525Wh ÷ 1000(kWhに換算) × 23円 = 4,911円

お風呂に窓をつける建築費はおよそ4万~6万円程かかるので、トータルのコストは圧倒的な差があります。

30年でかかる照明代は約5000円

窓をつけると5万円~

窓をつけたとしても、夜にお風呂に入るときは照明を使うので、単純に窓をつけた分だけコストアップになります。お風呂の窓には外側に目隠しと防犯を兼ねた格子をつけることにもなるので通常の窓よりコストがかかると考えるべきです。

数千万円の買い物の中での数万円の窓ですから、大したコストアップじゃ無い気がしてしまいますが、この積み重ねが家の価格だと言うことを忘れてはいけません。

断熱性が極端に下がる

お風呂の窓を考えるにあたって

断熱性が下がることがいちばんのネック

でした。

通常の浴室は壁の断熱材に加え、システムバス独自の保温機能を持っています。(リクシルのLパネルなど)

バスルームの保温

浴室に窓をつけるということはシステムバスの保温機能と外壁の断熱材をくり抜いてガラスだけにするということです。

最近は断熱性の高いガラス窓も登場していますが、外壁の断熱性に比べたら10分の1にも満たない性能です。

お風呂は裸で過ごす場所なので最大限温かく過ごせる設計にすることが大事だと考えました。

カビの温床になる

お風呂の窓は家の中でも最も結露しやすい場所です。

つまり

カビが生えやすい。

今まで住んできたアパートでも、使うことのない窓をカビキラーで掃除するという理不尽を体験してきました。

浴室乾燥機や暖房機能の妨げになる

我が家の浴室には「ミストカワック」という浴室乾燥機がついています。

ガスで乾燥させる浴室乾燥機なので、コインランドリー並みによく乾きます。

また、冬は浴室の暖房がとても快適で、朝のシャワーの前につけたりしています。

浴室に窓があることによってこの機能の効果を妨げる可能性は高く、これも窓をつけない大きな理由になりました。

防犯上のデメリットになる

空き巣の手口として、お風呂の窓からの侵入が多くを占めるそうです。

その理由は以下の通りです。

  • 人目につきにくい
  • 防犯性能の低い窓が多い
  • 鍵がかかってないことが多い
  • 人がいないことを確認しやすい

外に格子があるからと開けっ放しにしたり、鍵をかけなかったりする家庭が多い一方で、空き巣にとっては外の格子は簡単に外せるため、侵入経路としてチェックされやすいようです。

窓をつけないことが最大の防犯になるのは間違いありません。

まとめ

以上の理由から、我が家は

お風呂に窓をつけないことに決めました。

ちょっと極端に考える癖があるので、窓をつけることに批判的になりすぎたかもしれません。

飽くまでも私の考えだということをご承知ください。

私も漠然とお風呂に窓は付いている方が良いと思っていましたが、必要性をゼロから考えてみるといらないものって意外に多いんだと気付かされます。