ダイワハウスXEVOΣで家を建てた記録 in 2018

妻がIHの電磁波が心配って言い出したので真剣に調べてみた

我が家のキッチンはPanasonicのトリプルIHと決めていました。

しかし、妻が急に

「電磁波が心配だからガスコンロにしようか迷ってる」

と言い出しました。

きっと何かネットの情報を見て影響されてしまったのだと思います。

でも、キッチンは女性にとって夢が詰まった大切な場所。頭ごなしに否定はできません。

私もゼロから考えてみることにしました。

まずは身の回りの電磁波について調べてみた

下の表は、総務省のHPで公開している身の回りの電磁波についての表です。
IHの周波数帯は私が書き込みました。

総務省HPより「身の回りの電磁波」

この表を見て勘違いしやすいのですが、周波数が高ければ健康被害が大きいというわけではありません。

左端の送電線も、真ん中の携帯電話も、右端のX線も、健康被害という部分ではどれも聞いたことがあるものです。

どうやら電磁波は、周波数ではなく

によって人体への影響が変わってくるようです。

ここを超えたらヤバイよっていう国際基準があった

家電の電磁波と健康被害に関する資料を探していても、各家電メーカーのQ&Aだったり、家電メーカーの偉い人が役員を務める財団法人の資料が多く、「そりゃ立場上そう言うよね」っていう感じの資料しかありませんでした。

でも、ありました!

WHOが正式に認知している、国際⾮電離放射線防護委員会(ICNIRP)という⾮政府機関が存在します。

そこが発表した資料がこれ。

家電製品の電磁波と健康被害に関する資料 「ICNIRPガイドライン値に対する測定値」

赤いラインを超えていたら、一般的な使用時間で健康被害が出るということです。

これ見ると、一発で

「大丈夫じゃん」

と思ってしまいますが、嫁を気持ちよく納得させるためにもう少し感覚的な話も用意したいなと思いました。

ネットの情報を潰しておく

嫁は言いました。

「欧米ではIHなんて普及していないらしい。」

確かに、ネットを見るとそんな感じの情報があります。

でも、それが健康被害を考えてなのかどうかははっきりと見えてきません。

単純に電気よりもガスの価格のほうが安い国であればIHは普及しないでしょう。
更に、IHが普及していないということ自体もウソの可能性があるようです。

つまり、電磁波を心配してるから欧米でIHが普及していないと言う情報は

因果関係どころか事実も不明

なんです。

真実の確認のしようも無さそうなので、現時点で考えていても仕方ないことです。

健康被害より、火災リスク

イメージ的にIHよりガスコンロの方が火災リスクが高いイメージがあります。
実際にそうなのかをデータで調べてみました。

まずは東京消防庁の過去のデータからガスコンロとIHクッキングヒーターが原因となった火災件数の推移を調べました。

ガスコンロとIHの火災件数推移(東京)

ガスコンロも温度センサーの進歩とともに、火災件数はかなり減ってきています。

しかしこれを見て、ガスコンロはIHの10~15倍危険!とは言えません。

なぜならIHとガスコンロは普及台数が違うからです。普及台数の多いガスコンロは当然、火災件数も多くなるはずです。

そこでIHクッキングヒーターの普及率を調べてみました。

総務省統計局のデータによると、平成26年時点のIHの普及率は24.1%でした。
その他が全てガスコンロだとすると、ガスコンロはIHの約3倍普及していることになります。

ということは、IHの火災件数を3倍と考えれば、同じ普及率を想定した比較ができそうです。

つまり、平成26年を例としてみると

ガスコンロはIHの5倍の火災リスクがある

と言えそうです。

思ったほどではありませんが、やはり5倍の火災リスクは大きいです。

訂正:2008年からガスコンロへの安全装置設置が義務化されました。つまり2008年以降に製造されたガスコンロとの比較ができれば、火災のリスクについてはここまでの差は無いと思われます。

健康被害を気にするならIHをやめるくらいじゃダメ

最終的には、誰よりもIHクッキングヒーターの前に立つ時間が長い妻が決めることだと思うのですが、何かと私の意見を尊重してくれる彼女に、上記を踏まえた私なりの意見を伝えました。

要点は以下の通り。

結果、IHクッキングヒーターを採用することになりました。

ガスの方が火力が出やすいから料理が楽しい

とか

魚を美味しく焼きたいからガスがいい

って理由が強ければ、ガスコンロでも全然良かったんですが、嫁ちゃんは私の理屈に納得してくれたようです。

こういうことって、しっかり時間かけて二人で納得しておくことが大事なんですよね。
「あの時、もっとこうしてれば!」って言うのが無いように。