ダイワハウスXEVOΣで家を建てた記録 in 2018

「ダイワハウスの家は鉄骨だから夏暑くて冬寒い」という評判の真偽と約1年住んでみた感想

家を建てる段階から、ネットで調べる度に

「ダイワハウスのXEVOΣは鉄骨だから夏は熱くて冬は寒い」

とか

「いや、外張り断熱工法だから保温性が高い」

とかあって、「一体どっちなんだ?」と最後まで気になっていました。

完成後、約1年住んでみて、それぞれの言っていることの意味や勘違いのポイントなどが分かってきたのでまとめておきます。

ダイワハウスXEVOΣの鉄骨(我が家2階)

全く同じなら鉄骨のほうが暑いし寒い

木よりも鉄のほうが熱伝導率が高いので、全く同じ構造だったら骨組み部分が木のほうが夏涼しく、冬暖かいのは当然です。

ダイワハウスはそのデメリットを補うために木造ではあまりやらない外張り断熱になっています。

XEVOΣの壁の厚さ

でもこれによって内断熱の木造の家より温かいかどうかは分かりません。

まずは、鉄と木だったら木のほうが断熱性が高いということは認識しておくべきでしょう。

木造と鉄骨造をちゃんと比べて「寒い」と言えている人はいない

ネット上の口コミで

「ダイワハウスの鉄骨住宅は寒い」

と言っている人は何と比べているのかをイメージしてみると、恐らくそれまで住んでいたアパートと比べている可能性が高いはずです。

そして、「寒い」と言っている感想自体に嘘は無いと思います。

でも寒いと感じる原因が鉄骨かどうかは微妙です。

なぜなら、それまで住んでいたアパートに比べると

という

鉄骨かどうかよりも明らかに「寒さ」「暑さ」に大きな差を生む要因がある

からです。

さらに、木造住宅に比べ

という鉄骨造のメリットが断熱性を落とす設計にさせがちです。

また、木造で建てた家族や友人の家と比べたとしても、それは間取りや建築材料、冷暖房設定の違いを排除できないので、単純に鉄骨と木造の違いを比較することにはなりません。

1年住んでみた感想

私は以前は積水ハウスのアパートに住んでいました。

軽量鉄骨造、2LDK、4世帯のアパートです。

その時と単純に体感で比べたらダイワハウスの今の家は

夏は涼しい

冬はちょっと寒い

です。

アパートのときと比べたら当然

という差があるのでちゃんと比較できているわけではありませんが、体感としてはそう感じます。

特に我が家のLDKは27畳あり、天井高もXEVOΣの仕様である2.72m。さらにロースタイルリビングやリビング階段(2階にドアあり)もつけているので、体積はかなり大きい空間になっています。

我が家のLDK(約27畳)

それでも夏は以前より涼しく感じます。

これは、直射日光をほとんど入れない構造にしていることが大きかったのと、エアコン自体、暖房よりも冷房のほうが得意という性質が影響しています。

暖気は上に逃げていくのでエアコンによる暖房は効率が悪く、冬に寒いと感じるのはその影響が大きいのです。

幸い我が家は床暖房を入れているので、床暖房を付けていればエアコンはかなり控えめでも快適に過ごすことができます。

床暖房のチカラ

床材で体感温度が違う

我が家の床材は2階は固くて丈夫なアネックスPフロアで、1階は無垢材を表面に貼り付けた構造のライブナチュラルプレミアムです。

ライブナチュラルプレミアム

この床材が違うことで冬の体感温度が大きく違うのに驚きました。

やはり、空気を含むことができるライブナチュラルプレミアムは冬の朝でも冷たく感じません。

逆にアネックスPフロアは靴下を履いていても立っているとじんじん足を冷やされる感覚があります。

2階なので基本寝るだけの部屋だからそれほどストレスに感じていませんが、真冬で氷点下になるような日はラグでも敷こうかと思うこともあります。

ライブナチュラルプレミアムは床暖房との相性もよく、床暖房を切ったあとも1時間以上暖かさを保ってくれます。

24時間換気の調節で劇的に違う

冬の後半になって24時間換気の強度を切り替えられることに気づきました。

朝になると寝室がやけに寒いなと思っていたのは、強力な24時間換気システムの風が大きく影響していました。

これを弱モードに切り替えてからはかなり快適です(それでも朝は寒いですが・・・)

天井高のある家なら床暖房は必須

XEVOΣなど標準の天井高2400mmよりも高い天井で建築することを考えている場合は、床暖房の導入がおすすめです。寒冷地では必須と言っていいかもしれません。

当初、

床暖房なんて贅沢品

と思っていたのですが、考えてみると天井高がある部屋をエアコンだけで温めるのは非常に非効率です。

床暖房のリモコン(タイマーもあって便利)

一方、床暖房とそこから上がる暖気によって人がいるエリアを優先的に温めるのはとても効率がいいし、空気ではなく床材を温めることによって暖かさの持続性もあります。

サーキュレーターやシーリングファンで暖気を足元に届けることもできるかもしれませんが、我が家の間取りで真冬に足元の暖かさを感じられるレベルまで行くかは疑問です。

まとめ

ダイワハウスの鉄骨の家が寒いか暑いかに関しての私の感想は、上述の通り、夏は涼しく冬はちょっと寒いです。

特に鉄骨ということで夏の暑さを気にしていましたが、思いの外涼しく、40度近い日の夕方でも外から帰ってきてモワッとする暑さを感じることはありませんでした。

これは結局、鉄骨がどうこうよりも、直射日光を避ける作りや、極力窓の面積を少なくするなど、家のプランニングの段階で断熱性を意識していたことが功を奏したのだと思います。

つまり、

過度に鉄骨か木造かを気にするよりも、もっと寒さ暑さに直結する要因に目を向けて設計することの方が大事ということです。

鉄骨のメリットである大空間や品質の安定性、分厚い外壁を求めなければ木造を選ぶべきだと思います。